インターンシップ体験記
自分の知識や能力で人を幸せにしたい
山下 のぞみさん
場所: ニューヨーク
業種: メディア
職種: 編集
期間: 8ヶ月
ニューヨーク経済新聞のオンラインニュースを担当。現地で行われたイベントや新しいお店、レストランなどを紹介。取材、原稿制作も行っている。
流行の最先端である、この街で情報を発信するという貴重な体験をしている山下さんにニューヨーク生活とインターンシップについてインタビューをしました。
インターンシップのきっかけ
もともとアメリカには一年間の留学のために来ていました。カリフォルニア州で語学学校に通っていた3ヶ月目頃から、環境を変えて英語を使って何かしたいと思い始めたんです。そして、もっとネイティブの人と関わりを持てることは何だろうと考えた結果、思いついたのがインターンシップでした。
ニューヨークを選んだ理由
特にニューヨークにこだわりがあったわけではないんです。田舎町が好きなのでカリフォルニア州にいたのですが、第一希望である今の会社がニューヨークだったということと、全く違う環境である大都会ということに興味を持ちました。あと、交通の便がいいことは大きな決め手でしたね。
留学資金
高校生の頃から留学前まで、アルバイトをしていました。でも月に5万円程度の稼ぎだったので、ほとんど貯金はできなかったため、両親と祖父母に援助をお願いしました。このお金はいつか返すことを約束に、アメリカに来る前に契約書も書きました。家族や祖父母への恩があるため、留学を無駄にできないという思いが、より一層強くなりましたね。
インターン先を見つけるまでの経緯
通常であれば半年前からエージェンシーと連絡を取り始めるのですが、私の場合はエージェンシーを決めてから、インターン先が決まるまで3ヶ月ほどでした。希望の職種を伝え、リストアップしていただいたた中から自分のやりたいことに合った会社を選びました。面接一社目で、しかも第一希望の会社に受かったので嬉しかったです。
エージェンシーを通してよかったこと
日本語で相談できるので、何でも話せたことが良かったです。そしてエージェントの方と話すことで改めて心と頭の中の整理ができました。不安で押しつぶされそうになっても、すぐ相談に乗ってくれ、安心感がありました。力強く背中を押してもらえたので、今の自分があると思います。
職場の環境
男性が多い職場ですが、みなさん優しく大変働きやすいです。初めの頃は、ネイティブの方にインタビューする直前は、頭の中が真っ白になっていたのですが、会社のみなさんがサポートしてくださり、今では一人で行えるようになりました。ニューヨークに来てから、私生活でも困ったことがあれば相談にのってもらいました。未経験の仕事でしたが、分かり易く教えてくださり、仕事にも慣れ、すごく楽しく働いています。
英語の勉強
語学学校での授業以外に、積極的にネイティブの方と話し、日本人の友達とも常に英語で話していました。せっかくアメリカに来たからには、第一言語である英語でネイティブスピーカーと話すことを一番の目的にしていたんです。分からないことがあれば、その場で聞き、100%理解することが大切です。分かったふりをしているといつまでも分からないままなので。あとは映画やドラマを見る時、英語の字幕を出し、登場人物の言葉やリアクションを真似して学んだりもしました。
日本とニューヨークの違い
大都会なのでみんなが忙しそうにしているのですが、道で地図を広げていると助けてくれたり、どこか温かいですね。一人一人が独立していますが、助け合う心を持っていると思います。日本では暗い顔をして歩いてる人が多いように思いますが、ニューヨークだと満員電車に乗っていても目が合うとニコッとしてくれたりするので、それだけで、朝から気分が良くなります。
ニューヨークの魅力
日本では人と違うことをすることが少し難しいように感じます。でもニューヨークは何でもありの街なので、人の目を気にせず思い切って自分のやりたいことをやれます。ニューヨークに来る人は、それぞれ夢や目的があって来ているので、出会う人から刺激を受け、色々なものを吸収できます。
休日の過ごし方
ニューヨーク内はもちろん、他の州へも旅行に行きます。安いチケットを探して、出来るだけ色々な所に行きます。あとは日本から友達や家族が来た時には、ニューヨーク観光を一緒にしたり、買い物や、ブロードウェイのショー、夜景を見に行ったりします。外に出るとやはり英語を話すので、勉強になります。ネイルをしに行ったり、ダンススクールへ行くことも楽しみのひとつですね。
インターン後の目標は?
まずは日本に帰国したら大学を卒業することが一番です。そして今回のインターンを通してジャーナリズム関係の仕事がしたいと思うようになりました。大学で心理学を学んでいるので、それを基盤にビジネスがしたいですね。まだ漠然としていますが、自分の知識や能力で人を幸せにできたらいいと思います。
スーパーバイザーからの一言
弊社ではこれまでも編集やリサーチコーディネーションなどテレビ番組制作業務のインターンシップ生を受け入れてきました。インターンシップは時にはお互いの「お見合い期間」となることもありますが、今回はアメリカで語学留学経験のあった山下さんを半年間という期限で受け入れました。山下さんには当社で運営しているニューヨークの地域情報発信サイト「ニューヨーク経済新聞」のネタ探しからアポ取り・取材・写真撮影・原稿作成そして更新までを一貫して担当してもらっています。大手ニュースサイトでは取り上げられないような街ネタやニューヨークらしい新しいビジネスなどを取材してもらっています。最近は、テレビ番組制作のリサーチやネタ出しも手伝ってもらっています。先日はワシントンから移送されてくるスペースシャトル「エンタープライズ」をジョンFケネディー空港の滑走路で待ち受け取材したりと普段の生活では体験することが出来ない貴重な経験をしてもらいました。今後も山下さんのように若い時から海外に目を向けている方に、こうした場を提供していければと考えています。